日本の着物生地データベース

その生地は、いまも織られているのか

日本の着物の生地を、名前が公の制度に載っているものだけ98ブランド集めました。国が伝統的工芸品に指定したものが57、特許庁に地域団体商標として登録されたものが72(31は両方)。2つの制度の違い
そのうえで、その産地にいま伝統工芸士が何人いて、最後に新しい人が認定されたのはいつかを並べました。
⚠ 8ブランドは、この10年で新しく認定された人が1人もいません。(2026年8月時点)

ブランドから探す

産地ブランド伝統工芸士直近10年の認定最後の認定
三重県伊賀くみひもその他繊維製品───
三重県松阪もめん────
京都府京くみひもその他繊維製品───
京都府京友禅染色品167462025年
京都府京和装小物────
京都府京小紋染色品502003年
京都府京房ひも────
京都府京法衣────
京都府京繍その他繊維製品───
京都府京装束────
京都府京鹿の子絞染色品3542024年
京都府京黒紋付染染色品702001年
京都府西陣御召────
京都府西陣爪掻本綴織────
京都府西陣織織物195562025年
京都府西陣金襴────
京都府誂京染────
兵庫県播州織────
兵庫県神戸シューズ────
北海道二風谷アットゥㇱ織物222022年
和歌山県高野口パイル────
埼玉県南河原スリッパ────
埼玉県武州正藍染────
埼玉県秩父銘仙織物662024年
埼玉県行田足袋その他繊維製品───
大阪府和泉木綿────
大阪府泉州タオル────
大阪府浪華本染め染色品882021年
宮崎県本場大島紬織物───
山形県米沢織────
山形県置賜紬織物1962020年
山形県羽越しな布織物───
岡山県井原デニム────
徳島県阿波しじら織────
徳島県阿波正藍しじら織織物302011年
愛媛県今治タオル────
愛知県三河木綿────
愛知県名古屋友禅染色品812017年
愛知県名古屋黒紋付染染色品212019年
愛知県有松・鳴海絞染色品1242017年
新潟県亀田縞────
新潟県五泉ニット────
新潟県十日町明石ちぢみ織物422021年
新潟県十日町絣織物812025年
新潟県塩沢紬織物942018年
新潟県小千谷紬織物412022年
新潟県小千谷縮織物522019年
新潟県本塩沢織物1292018年
新潟県越後上布────
東京都多摩織織物642022年
東京都本場黄八丈織物302004年
東京都村山大島紬織物912018年
東京都東京手描友禅染色品2562018年
東京都東京本染注染染色品───
東京都東京染小紋染色品1872025年
東京都東京無地染染色品442025年
東京都江戸小紋────
東京都江戸更紗────
栃木県真岡木綿────
栃木県足利銘仙────
沖縄県与那国織織物302012年
沖縄県久米島紬織物1862023年
沖縄県八重山ミンサー織物112025年
沖縄県八重山上布織物112025年
沖縄県南風原花織織物552023年
沖縄県喜如嘉の芭蕉布織物───
沖縄県宮古上布織物202003年
沖縄県琉球かすり────
沖縄県琉球びんがた染色品622024年
沖縄県琉球絣織物1762023年
沖縄県知花花織織物442017年
沖縄県読谷山ミンサー織物───
沖縄県読谷山花織織物902013年
沖縄県首里織織物702014年
滋賀県近江ちぢみ────
滋賀県近江の麻────
滋賀県近江上布織物872016年
滋賀県高島ちぢみ────
石川県加賀友禅染色品51152017年
石川県加賀繍その他繊維製品───
石川県牛首紬織物1172018年
石川県能州紬────
福井県越前織────
福岡県久留米かすり────
福岡県久留米絣織物───
福岡県博多織織物55292025年
福岡県小倉織────
福島県奥会津昭和からむし織織物───
群馬県伊勢崎絣織物───
群馬県富岡シルク────
群馬県桐生織織物1512021年
群馬県TOMIOKA SILK────
茨城県結城紬織物3592021年
長野県上田紬────
長野県信州紬織物732023年
青森県あおもり藍────
静岡県遠州織物────
鳥取県弓浜絣織物412024年

「─」は登録を確認できなかったという意味です(⛔ 作り手がいないという意味ではありません)。

産地から探す

都道府県ブランド数伝統工芸士
京都府15409
沖縄県1473
新潟県942
東京都965
埼玉県46
愛知県422
滋賀県48
石川県462
福岡県455
群馬県415
大阪府38
山形県319
三重県2─
兵庫県2─
徳島県23
栃木県2─
長野県27
北海道12
和歌山県1─
宮崎県1─
岡山県1─
愛媛県1─
福井県1─
福島県1─
茨城県135
青森県1─
静岡県1─
鳥取県14

国が着物の生地を指定してきた42年間

国の伝統的工芸品としていちばん早く指定されたのは本場大島紬(宮崎県・昭和50年2月17日)で、いちばん新しいのは奥会津昭和からむし織(福島県・平成29年11月30日)です。この42年のあいだに54ブランドが指定されました。

指定された年を10年ごとに分けると、1970年代が32ブランド、1980年代が14ブランド、1990年代が1ブランド、2000年代が1ブランド、2010年代が6ブランドという並びになります。いちばん新しい指定から数えて9年、着物の生地で新しく国の指定を受けたものはありません。

伝統工芸士835人は、どこに集まっているか

人数が公表されている44ブランドの合計は835人です。そのうち上位5ブランド(西陣織195人、京友禅167人、博多織55人、加賀友禅51人、京鹿の子絞35人)だけで503人、全体の60%を占めます。

反対に、伝統工芸士が3人以下のブランドは8あります。内訳は阿波正藍しじら織3人、本場黄八丈3人、与那国織3人、二風谷アットゥㇱ2人、名古屋黒紋付染2人、宮古上布2人、八重山ミンサー1人、八重山上布1人です。人数が少ないほど、次の代へ渡す余地も小さくなります。

この10年、新しい伝統工芸士が1人も出ていない8ブランド

直近10年に認定された人がいないブランドは、京黒紋付染(京都府・最後の認定2001年)、京小紋(京都府・最後の認定2003年)、宮古上布(沖縄県・最後の認定2003年)、本場黄八丈(東京都・最後の認定2004年)、阿波正藍しじら織(徳島県・最後の認定2011年)、与那国織(沖縄県・最後の認定2012年)、読谷山花織(沖縄県・最後の認定2013年)、首里織(沖縄県・最後の認定2014年)です。認定が止まっていることは、いま作り手がいないという意味ではありません。ただし新しく認定を受ける人が出ていないことは事実です。

産地は28都道府県にちらばっている

98ブランドの産地は28都道府県にわかれます。多い順に京都府15ブランド、沖縄県14ブランド、新潟県9ブランド、東京都9ブランド、埼玉県4ブランド。反対に、ブランドが1つだけの県は11あります。着物の生地は特定の県に集まっているのではなく、全国にうすく分かれて残っているということです。

どんな糸で、何が作られているか

素材が分かっている範囲では、絹が54ブランド、綿が24ブランド、麻が9ブランド、苧麻が4ブランド、木綿が3ブランド、化繊が3ブランドです。作られている物では、着物地が43ブランド、帯が22ブランド、羽織が12ブランド、ネクタイが6ブランド、小物が5ブランド、のれんが5ブランド、着物が4ブランド、帯締めが3ブランドという並びになります。着物地そのものより、帯や小物に回っている生地が少なくありません。

このサイトで分かること・分からないこと

分かること=その生地が公の制度に名前を載せているか、その産地がどこか、伝統工芸士が何人いて最後にいつ認定されたか、どの組合に問い合わせればよいか。すべて公表資料からそのまま写しています。

分からないこと=いま実際に何反織られているか、値段、職人ひとりひとりの名前、品質の良し悪し。生産量は公表されていないため、このサイトには置いていません。⛔ 買う・売る・習うの相談には答えられませんので、産地の組合へ直接お尋ねください。

出典=経済産業省の伝統的工芸品の指定品目、特許庁の地域団体商標の登録一覧、伝統工芸品産業振興協会の公表資料。取得日=2026年8月。出典とデータについて