桐生織(群馬県)

桐生織は、桐生市で作られる絹の織物です。国が伝統的工芸品に指定しています。特許庁に地域団体商標として登録されています。2つの制度の違い

桐生織とは、どんな生地か

素材絹/化繊/綿/麻/毛
産地群馬県 桐生市
作られている物着物地/帯
認められ方国指定の伝統的工芸品/地域団体商標
国の指定年月日昭和52年10月14日
分類織物

お召織、緯錦織、経錦織、風通織、浮立織、経絣紋織、綟り織の7つの技法を有する先染め紋織物。重厚で華やかな紋様と多様な織組織が特徴。

本物の桐生織は、どこが決まっているか

作り方(国の指定の文)

原材料(国の指定の文)

桐生織という名前で売れる範囲(商標の登録原簿)

群馬県桐生地域に由来する製法により群馬県桐生市・伊勢崎市・太田市・みどり市・栃木県足利市で製造された織物(畳べり地を除く。)

群馬県桐生地域に由来する製法により群馬県桐生市・伊勢崎市・太田市・みどり市・栃木県足利市で製造された織物の和服,群馬県桐生地域に由来する製法により群馬県桐生市・伊勢崎市・太田市・みどり市・栃木県足利市で製造された織物のネクタイ

登録で指定されている市区町村=足利市/伊勢崎市/みどり市/桐生市/太田市

ここに書かれていない作り方や産地のものは、見た目が似ていても桐生織として売れません。

桐生織は、糸を先に染めてから織り上げる「先染めジャカード織物」です。柄はあとから染めたり刷り込んだりするのではなく、色の違う糸を織り込むことで生地の表面に浮かび上がらせています。桐生織にはお召織、緯錦織(よこにしきおり)、経錦織(たてにしきおり)、風通織(ふうつうおり)、浮立織(うきたており)、経絣紋織(たてかすりもんおり)、綟り織(もじりおり)という7つの技法があり、ジャカードを用いた豊かな表現力が特長です。品種が多く、生産の量の少ない付加価値の高い織物とされています。

技法によって紋様の出し方が異なります。経錦織は紋をたて糸で表わし、緯錦織は紋をよこ糸で表わします。また風通織は、織物の表裏が転換するように2色以上のたて糸と2色以上のよこ糸を用いて織る二重織りです。生地を裏返したとき、表側の柄がそのまま反転して裏側にあらわれるかどうかが、風通織かどうかの手がかりになります。

柄は、方眼紙にあたる意匠紙に紋様を写し取り、紋紙にたて糸の上げ下げの情報を指示する穴をあける「紋切」という工程を経てつくられます。紋紙やコンピュータからの紋様データを、綜絖(そうこう:たて糸を上下させる装置)に与える機械がジャカードで、たて糸が上下する間によこ糸が行き交うことで、糸という「線」が織物という「面」に変わり、様々な文様が織物の表面にあらわれます。柄の輪郭が印刷のようににじまず、経糸と緯糸が交差した織り目そのものでできているように見えるなら、紋切とジャカードによる紋織りの特徴に当てはまります。

お召織には「しぼ」と呼ばれる独特の凹凸があります。よこ糸には、桐生で開発された八丁撚糸機を使って1メートルにつき1500回から2000回もの強いよりをかけ、繊維の重さの倍の量の糊を手作業でもみこみます。織り上がった反物をお湯にひたして糊を落とすと、よりが生じ、これが布地の表面にしぼ(織物面の凹凸)としてあらわれます。指先で生地の表面をなぞったとき、なめらかではなく細かい凹凸を感じられるならお召織の技術・技法の条件に当てはまります。

原材料にも幅があります。使用する糸は生糸、玉糸、真綿のつむぎ糸のほか、これらと同等の材質を有する絹糸、綿糸、麻糸、金糸、銀糸とされ、箔には金箔、銀箔、うるし箔が使われます。絹だけでなく綿や麻の糸が交じっている生地、金銀の箔や糸が使われている生地であれば、桐生織の原材料の条件に当てはまります。しぼ出しのあとは湯のしをして幅を広げ、木づちで叩いて風合いを出し、幅や長さを計り、傷や汚れを検査して補修する「整理」という仕上げの工程を経て完成します。

誰が、どうやって桐生織を作ってきたか

年表

関わった人

白滝姫宮中から桐生の山田家に嫁ぎ村人に養蚕や機織りを伝えた
中村弥兵衛井筒屋吉兵衛とともに京都から桐生に高機の技法を伝えた
小坂半兵衛京都の模様師として桐生に先染紋織の技法を伝えた

糸と染めはどこから来たか

生糸・絹糸を主原料とし、八丁撚糸機で撚りをかけた緯糸を使用

桐生織は、いまどれだけ残っているか

いま残っている数計15人の伝統工芸士(作り手)(令和7年8月15日)
工程の数9(製糸/精練・染色・糊付け/撚糸(ねんし)/整経、管捲き(せいけい・くだまき)/意匠、紋切/ジャカード・機拵え(はたごしらえ)/機織り(はたおり)/しぼ出し/整理)
伝統工芸士15人(最後の認定=2021年・直近10年は1人)

戦争による大切な織機の喪失

この10年に一部が認定

15人のうち1人が直近10年の認定。

桐生織のことは、どこに聞けばよいか

組合1桐生織物協同組合
群馬県桐生市永楽町5-1
電話 0277-43-7171

出典

取得日=2026-09-02。このページの事実は、上の出典に書かれていることだけを載せています。

⚠ 海外での紹介・受賞は出典に記載が無く、確認できませんでした(表の「─」)。

同じ群馬県の生地

ブランド伝統工芸士直近10年の認定最後の認定
伊勢崎絣織物───
富岡シルク────
TOMIOKA SILK────

「─」は登録を確認できなかったという意味です(⛔ 作り手がいないという意味ではありません)。