| 伝統的工芸品 | 地域団体商標 | |
|---|---|---|
| 決める役所 | 経済産業省(経済産業大臣の指定) | 特許庁(商標登録) |
| 根拠 | 伝統的工芸品産業の振興に関する法律(昭和49年法律第57号。略して伝産法) | 商標法第7条の2 |
| 何を見るか | 作り方が手仕事か、原材料が伝統的か、産地に作る人がいるか | その名前が地域ブランドとして知られているか |
| 期限 | 期限なし | 登録から10年(更新すれば延長できる) |
| このサイトの数 | 57ブランド | 72ブランド |
経済産業省は「伝統的工芸品」を、次の5つをすべて満たすものと説明しています。
この5つを満たし、伝産法にもとづく経済産業大臣の指定を受けた工芸品が「伝統的工芸品」です。指定されているのは244品目(2025年10月27日時点/経済産業省)で、そのうち着物の生地にあたるものをこのサイトは扱っています。
⚠ 5つの条件に品質の等級や値段は入っていません。指定は「良い品である」という格付けではなく、「その作り方と産地が続いている」ことの確認です。
特許庁は制度の目的をこう書いています。「地域団体商標制度は、「地域名」と「商品(サービス)名」からなる地域ブランドを保護することにより、地域経済の活性化を目的とした制度です。」
ふつうの商標では、産地の名前+商品の名前だけの文字は「産地や品質等を表しているにすぎない商標」に当たるとして、原則として登録を受けられません。地域団体商標なら、全国的に有名でなくても「一定範囲の需用者間である程度有名になっていること」などの要件を満たせば登録できます。
特許庁は、組み合わせてよい言葉の例として商品「絹織物」「帯」について、「織」「紬」の名称を挙げています。つまり「◯◯織」「◯◯紬」という呼び名そのものが、この制度の想定内です。
特許庁が挙げる登録できる側は、事業協同組合等の特別の法律により設立された組合(法人格があり、組合員の加入の自由が担保されているもの)、商工会、商工会議所、NPO法人、およびそれらに相当する外国の法人です。2017年7月31日に施行された地域未来投資促進法による特例で、一定の条件で一般社団法人も出願できるようになりました。
反対に、個人・法人格を持たない組合・地方公共団体・株式会社は登録できないと明記されています。⭐ だからこのサイトの「組合・権利者」の欄には、必ず団体の名前が入ります。
登録できる組合には条件があります。特許庁は、その組合の根拠となる法律に「正当な理由がないのに、構成員たる資格を有する者の加入を拒み、又はその加入につき現在の構成員が加入の際に付されたよりも困難な条件を付してはならない旨の定め」があること、と書いています(商標法第7条の2第1項柱書)。
言いかえると、資格のある人なら誰でも入れる組合であることが条件です。地域の名前を一部の人が囲い込めないように、制度の側で入口を開けておくよう決めてあるということです。だからこのサイトは、産地の話は組合へお尋ねくださいと案内しています。
いいえ。特許庁は、出願より前から不正な目的でなく使っていた場合は「引き続き商標を使用することが可能(先使用権といいます)であり、その使用を差し止めることはできません」と説明しています。
ただし混同を防ぐため、権利者は同じ名前を使う人に対して「この商品は○○組合とは関係のない商品です」のような表示を付けるよう請求できます(商標法第32条の2第2項)。
また権利は団体の合併等を除いてほかの団体へ譲れません。使用を許すこと(通常使用権)はできますが、1つの団体だけの独占(専用使用権)は設定できません。
国の指定に期限はありません。一方、商標権の存続期間は登録から10年で、更新登録料を納めればさらに10年延ばせます。10年ごとに更新を繰り返せば半永久的に続けられますが、更新しなければ切れます。
⚠ このサイトは登録の現在の有効・失効を毎日追ってはいません。取引や制作の判断に使うときは、必ず最新の登録状況をご確認ください(特許情報プラットフォーム J-PlatPat)。
地域団体商標は着物の生地だけの制度ではありません。食べ物・飲み物・工芸品・温泉などを含めて、特許庁の冊子には742件(2022年12月末時点)が掲載されています。このサイトが扱うのは、そのうち着物の生地にあたるものだけです。
登録されている産品には地域団体商標マークが使えます。特許庁はこのマークを「「地域の名物」が地域団体商標として特許庁に登録されていることを示す証」と説明しています。産地や販売店でこのマークを見かけたら、その名前が登録されているということです。
| 制度 | ブランド数 |
|---|---|
| 国の伝統的工芸品だけ | 26 |
| 地域団体商標だけ | 41 |
| 両方 | 31 |
| 合計 | 98 |
国の指定を受けていないブランドには、伝統工芸士の人数が公表されていません。伝統工芸士は伝産法の制度なので、商標だけのブランドには最初から存在しない項目です。だから表の「─」は、作り手がいないという意味ではありません。
当サイトが上記を確認した日=2026年8月。引用は、書かれているとおりに載せています。